当工房で製作した平作り脇差の白鞘とツナギです。
拵え入りの御刀の研磨の際には刀身は白鞘に、拵えにはツナギを入れて保管しましょう。
当工房では拵えの小柄櫃に入れるための小刀ツナギもお客様のご要望に応じて製作しています。
小刀ツナギは竹製となります。
2009年度白鞘コンクールに出品した作品です。
鯉口の形状はこんな感じです。→
お客様から御依頼いただく場合も同様に丸みのある肉置き豊かな八角形に仕上げます。
写真では鯉口のハバキ袋に刻みを切ってあるのが御覧いただけると思います。
ハバキ袋に刻みを切る事により、ハバキをしっかり受け止め、しかも美しい感じにもなります。
ハバキ袋の刻みはお客様の御希望により無料で入れておりますのでお申し付け下さいませ。
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古刀など、経年の研ぎ減りのある御刀の中には場合によってはハバキを新調してもハバキにガタツキが出てしまうケースがままございます。
そのような場合には左の写真のように白鞘柄口にハバキ台尻が収まるような切込みを設けてハバキの固定を図り、白鞘内における刀身の位置の安定を可能にし、鞘擦れや横擦れなど防止いたします。
当工房ではこの柄口加工のみならず長年の実績から白鞘製作においても研磨刀身を保護する技術を培っており愛刀家の皆様に多大な高評価をいただいております。
研磨御依頼の際には是非当工房の白鞘製作もお任せいただきますようお願い申し上げます。
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樋がナカゴ先まで掻き通してある御刀も時折当工房に依頼されてきます。柄の場合は樋の部分が空洞になりますのでその分、柄として強度が弱くなりますから樋の形状に合わせて柄の内部は掻き入れをいたします。
大切な御刀ですからあらゆる面から細心の配慮を施すのは至極当然のことではありますが、このような工作加工を施すことで所持者としての御刀への思い入れや価値観を代々伝えていく一つの証にもなるのではないでしょうか。
樋のある御刀の研磨諸工作をご依頼の際には是非ご検討いただけると幸いです。
←柄の形状は左の写真のようになります。
これは刃方一文字と言い、およそ目釘穴付近から刃方は真っ直ぐ、棟方は立鼓を取ります。
他には両立鼓や並反りがあり、刀身の反り具合や全体のまとまりを考慮して最も美しい形に仕上げます。
勿論、お客様の御希望も承ります。御相談下さいませ。
↓以下は簡易白鞘となります。↓
簡易白鞘の製作例です。↑
パッと見は一般白鞘と同じに見えます。一般白鞘との相違点は以下の項目です。
①錆身専用ですので中掻きは厳密な鞘合せは行いません。
②ソクイではなく、市販の合成糊を使います。(錆を呼びやすい木工ボンドは使いません)
③外面仕上げは研磨粒子が飛ばないタイプの研磨ペーパーで磨き、蜜蝋にて艶出しを行います。
④白鞘材は板目材や節があるもの、木目が歪んでいるものも許容範囲として使用します。
← 簡易白鞘の鯉口形状は小判型となります。(一般白鞘は肉置き豊かな楕円八角形です)
小判型ですので二本の鎬線以外は角がなく丸めてあります。
鎬線間は肉は付けず真っ平です。
この形は明治期の白鞘に良く見かけます。
柄成りは右の写真のようになります →
基本的には一般白鞘と同じです。
目釘は煤竹ではなく普通の竹を流用しています。
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研師 柿沼進一
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